機能性3/4インソールの世界 vol1

インソール使っていますか?

インソールという言葉もかなり社会的に認知・定着されてきている今日であります。

スポーツ店やシューズショップ、最近では薬局でも販売されるようになり、私が足の勉強をかじり始めた20年前とは随分と環境が変わりました。アーチと言えば健康サンダルくらいしかイメージが無い時もあったくらいです。

専門家が作成するオーダーインソールも見かける回数が多くなり、最近では3Dプリンターの登場でさらに大きな変化が始まっています。

ただインソールに関してはすでに十分に、そして丁寧に紹介されているサイトや媒体もいくつもございますので、今回はインソールを少し飛び越えて、3/4インソール、日本でいう「ハーフインソール」を少し掘ってゆうこうと思います。

「ハーフ」ではない

日本ではハーフインソールという名前で通っておりますが、実際は半分ではなく約3分の4くらいのサイズで欧米では3/4insole と表示されることが多く、この半分ではなく「4分の3」であるところに意味があります。

形状も様々で、近年多くのメーカーからヒールやスポーツ用など様々なシューズに対応しているものが売られています。

右の図のように踵から中足骨頭の手前までをカバーしています。

フルインソール:踵からつま先までをカバー      
3/4インソール:踵から中足骨頭手前までをカバー

ハーフインソールも機能性が重要

インソールもそうですが、先ずは前提として機能を維持する構造があることが前提とし、今回はサイズ調整や冷え防止や抗菌のためだけの物は除外します。

欧米ではorthopedics 「整形外科的」indole と表示されているものも多く、これは日本では「機能性」と表示されたりしています。主に3つの構造・機能を有しています。

機能性インソールに共通する構造

3/4インソールでもフルインソールでも、共通する構造としてはざっくりと以下の3つです。

・ヒール:ヒールカップで踵のブレを抑えたり、クッション性を持たせて衝撃吸収

・アーチ部分:過回内(距骨が内側に落ちる―足が内側に傾く)を防ぐ

       足底筋の疲労を防いだり、重心を移動しやすくする等

・ソール(底):底を強化して剛性を高める。

※もちろん、さらに細かく機能が追加されているインソールも沢山あります。

フルインソールとの違いは?

この3つの構造「ヒール、アーチ、ソール」は共通点としてもっていますが、それでは3/4インソーとフルインソールの違いは何でしょうか?仮定できるものをいくつか挙げてみました。

形状の違いはもちろんですが、その他を少し見てみましょう。

オーダーでのインソール作成は、やはり現段階ではフルインソールのみ(一部3Dプリンターなどで作成可能ですが、まだまだ普及してません)で、この差は大きいです。

オーダーでのインソール作成の場合、足の個体差だけでなく、その方の姿勢・筋力・身体バランス・また競技の特性に合わせて作成できることで、いわゆるインソールの恩恵を如何なく受けることが出来ると思います。

しかし、作成されたインソールは履く靴を決めて作成されることが多いです。ある程度似た形なら入れ替え可能ではありますが、3/4インソールの様にほとんど選ばずに入れ替えられるという訳にはいきません。

また、陸上やサッカーのスパイクなど、競技によってはかなりフィットした状態(靴の空間に余裕が無い状態)で利用することも多く、フルインソールが挿入できないケースもあります。このような場合は3/4インソールはかなり活躍するでしょう。

3/4インソールのお勧めのケース

・靴を沢山持っていて、使うシューズを一つに絞れない

・1日の中で複数の靴を履き替えて利用する

・スパイクなど通常のインソールが入れられない

・股関節や膝などにそれほど問題は無い

・気軽に試してみたい

如何でしたでしょうか?

もちろん人の足には個人差があり、姿勢や筋力もそれぞれ違うため、それらを含めてケアするオーダーメイドのインソールやシューズは足や身体に良いことは間違いありません。

しかし、ハーフインソールも値段に対しての使いやすさや機能は優秀であり、選択肢の一つとして良いと思います。

もしご自分の足や歩きが気になる方は、専門家に診てもらって何が合っているかをアドバイス受けるのをお勧めします。

私もまだまだ試していないインソールがあります。もしご自身が使用して良かった!というインソールがございましたら#footwellnesslaboのタグをつけてご紹介ください!皆様のお声をお待ちしております。

※ハーフサイズのインソール、ありました↓